平成22年01月25日
アメリカのたった一州の選挙結果でアメリカ経済が大転換する
[その1]

オバマ大統領が就任して1年目に当る1月20日、マサチューセッツ州での民主党重鎮エドワード・ケネディー上院議員(他界)の後任を決める選挙結果が判明した。同州は歴代民主党の票田であったが、今回は地殻変動が起き共和党のスコット・ブラウン氏が民主党のマーサ・コークレイ女史を大差で破り勝利した。本選挙は今日までの民主党政治とオバマ大統領の看板政策である健康保険改革法の是非を問うものであった。共和党が上院で一議席増やした結果民主党は上院議員総数100名中60名から59名に転落したため、Filibuster Proof Majorityと言う上院の慣例の絶対法案議決権を失った。(今や59議席になったため一人の議員が決議にストップをかけられる)
結果懸案の健康保険改革法案を作り直して再上程するか変更決議をするかに追い込まれることになった。同法案の法律化のためには今後上下両院で数ヶ月の時間を要することになる。このためオバマ大統領の原案は共和党の思惑通り骨抜きになる可能性が強くなってきた。今回アメリカのたった一州での選挙結果がオバマ大統領を窮地に追い込むと同時に大統領就任一年の成果が厳しく追求されようとしている。
オバ
マ大統領の不況対策をどう判定するか
オバマ大統領がガイトナー財務長官とFRB議長バーナンキの英知を結集して実行した不況対策は果たして成功したのだろうか。私はFRB演出のマネー(金融)バブルで金融資産を膨張させ続けながら実体経済の浮上に繋げようとするオバマ大統領をマジシャンと揶揄した。投資家の景況感(楽観主義)をいくら煽って株価を高騰させても消費の伸びに結びつくことはなかった。オバマ大統領、ガイトナー財務長官、バーナンキFRB議長がいくら笛を吹いても踊ったのはマネーの運び屋(銀行)だけだったのである。財源を超える国債の増発を続ければやがて財政破綻に陥る。アメリカの借金の財源は増税と国民又は外国からの借金である。オバマ政権は外国から借金を増大化することで国内の増税を避けようとしたが、従来米国債最大の買手であった中国と日本が2009年から買い控えに変更、産油国やイギリスもほとんど買わなくなった。

続きを読む

ページの先頭へ

「時事直言」一覧に戻る
増田俊男の世界TOPへ

株式会社増田俊男事務所