平成22年01月31日
問題だらけのアメリカ経済に問題がない?もう一つの理由!
[その1]
昨年2月議会承認された$787 billion(約71兆円)のオバマ政権Economic Stimulus Package(景気刺激政策)の発動で危機状態に追い込まれた大手保険会社AIGを含む大手金融機関とビッグ・スリー(フォード、クライスラー、GM)を救済したことでアメリカは一昨年のリーマン・ブラザーズ倒産のようなパニックを避けることができた。一方FRB(連邦準備理事会)はゼロ金利と量的金融緩和で潤沢な資金の市場投入を続け景気刺激政策の議会承認直後6,440ドル(3/9/09)まで下げていたNYダウ平均を2010年1月19日の高値10,763ドル(ザラ場)まで、約70%押し上げた。私はこの10ヶ月間のNY株価高騰はFRBの潤沢資金に誘導された投資家の超楽観的景況感によるバブルであると断定してきた。バブルとは言うまでもなく経済の実体から乖離(かいり)した資産価値判断である。投資家はバブルで有頂天になり、バブル崩壊で意気消沈する。投資家はバブルで増大した架空の金融資産がバブル崩壊で下落する時の下落差を「ゼロサム原理」で分析したことがあるだろうか。市場がゼロサム原理であると言う事は、市場での売買で得た利益も損も本来の意味での「利益」でも「損」でもなく単なる「差」であるということである。すなわちコスト10で作った製品が30で売れて生まれたホンモノの利益(20)ではないということである。株式市場での貴方の差益は誰かの差損であり、差益と差損を足すとゼロになると言うことである。
日本の株式市場の外人参加率は50%以上である。NY市場も同様である。
NY市場で50%を占める外人がバブル崩壊で差損を出したら、一体誰が差益を得るのだろうか。昨年3月9日(NY株価)のどん底時のNYダウ6,440ドルから10,763ドルまで上昇した4,323ドルの差益は何処へ行ったのか。また10,763ドル(1/19)から10,067ドル(1/29)まで下がった結果生じた差損は誰が蒙ったのか。
ところで、この市場の差損も差益も10のコストで造った製品を30で売って得たホンモノの利益20と同じドル札であることから投資家は肝心なことを見過ごしてしまう。正にここにオバマ政権の頭脳が活躍する場がある。
では「オバマ・マジック・ショー」をご覧ください。
続きを読む
→
▲
ページの先頭へ
「時事直言」一覧に戻る
増田俊男の世界TOPへ
株式会社増田俊男事務所